世界遺産石見銀山へ
世界遺産センター行き
石見銀山に行ってきました。
2007年に世界遺産に認定されてから10周年の石見銀山。訪れるのは初めてです(主人は駆け足で行ったことあり)。
当初はスキップしようかと思っていたのですが、仁摩サンドミュージアムから仁万駅に戻り、運命の出会いと神様のいたずらがありました。
というのも、石見銀山行きのバスが1時間近くなく、出雲まで行ってしまおうと待合室で出雲行きの電車を待っていたところ、親切なおばさまが石見銀山のことをいろいろと教えてくださったのです。
なんだか急に行きたくなってきた…。
しかも電車が遅れていてバスの予定時刻近くまで電車が来ない。
行くか!せっかくだし!
ということで仁万駅10:32発のバスに乗り込みました。
サンドミュージアム後に乗るなら「仁万駅口」
ちなみに仁摩サンドミュージアムや湯迫温泉から近いバス停はこの「仁万駅口」です、湯迫温泉は次のバス停でも近いですが、コンビニがすぐなので個人的にはこちらが便利ではないかと思います。
運賃は今後変わるかもしれませんが、仁万駅から石見銀山のエリア内まで410円~510円です。
レンタサイクルあります
かわいいサイズの太鼓橋
石見銀山のエリアはかなり広いです。
バスの運転手さんには「大森」バス停で降りてレンタサイクルを借りるとよいと教えていただいたのでそこで借りることにしました。
■レンタサイクル料金(3時間)
電動自転車:700円、
普通自転車(ギア付き):500円
お店の方には電動を強く勧められました。石見銀山の核心ともいうべき「龍源寺間歩」までけっこうな坂道らしいのです。
公園になってるんですね
ここは体力でカバー!!(ケチったとも言う)ということでノーマル自転車を借りました。
大きな荷物はレンタサイクル屋さんで預かってもらえました。
後から思ったのですが、一戸手前のバス停(大森代官所跡)で降りてレンタサイクルを借りてもよかったかもしれません。
サドル直し中
駅で出会ったおばさまによると、歩いてひとつひとつを感じながら巡るのがおすすめとのことでした。
ただメインの龍源寺間歩というところまで近い大森バス停から徒歩45分、自転車で15分ということで、時短のためにレンタサイクルにしました。
ガイドも付けられます
歩くのが早いので歩きでもよかったのですが、帰りがめちゃくちゃ快適だったので借りて良かったです。
あと、電動自転車じゃないと15分じゃ着かないですたぶん。
ひたすら坂をこぐ
止まっては撮る
「銀山」という名の通り、山です。
そこを自転車で登るわけです。
しんどいです。
あ、電動自転車のおじいちゃんがが追い抜いて行った。
English OK
ところどころお茶屋さんがあってそそられますが、まずは先を急ぎます。
だんご三兄弟の曲がエンドレスだった
車道とは別に歩行者用の遊歩道があり、おばさまが勧めていたのはきっとそちらの道だろうなと思います。
猫発見!!
体力回復イベントが発動しました。
猫がいるとは思わなかったので思わぬサプライズ。
ハチワレ×牛さん模様
奥にももう1匹(わかるかな?)
癒されました。ありがとう。
道端も要チェック
途中見逃してしまいそうですが、小さな個人の間歩(坑道)がところどころにあります。
「間歩番号」というのが一個一個つけられていて、なんとこれが石見銀山には900個以上あるそうです。
調査費用が割り当てられ調査ができるようになるたびに新しい間歩が発見されているとのことで、まだまだ増える可能性がありそうです。
石見銀山をCTスキャンしたらアリの巣みたいなんだろうな。
あと300m!
自転車はここまで。
残りは徒歩で進みます。
林道を歩いて龍源寺間歩まで
暑いのでなるべく日陰を歩く
途中面白い形の自販機がありました。
よくよくみると木のカバーがついているしかけですね。
きちんと横も隠してます。
見えた!!
龍源寺間歩に到着しました。
受付で入場料金(大人410円)を支払い、いよいよ間歩へ入ります。
当時の痕跡が残る坑道へ
間歩はいくつかありますが、予約なしで一般の見学者が入れる間歩はここだけです。
主人は前回来たときはあまり時間がなく入るのを断念したそうです。
RPGみたいだ
入ると空気がヒンヤリ。
今までの暑さが噓のようです(温度計は13~4℃くらいでした)。
観光で入れるのは158mですが、全長600mあるとのこと。これを人間の手で掘ったのか・・・。
この間歩は大きいのでぎりぎり頭がぶつからない天井高です。
当時の男性の平均身長は150cmと推定されているので余裕だったのでしょうが・・・。
背の高い方は腰が痛くなる体勢で歩くことになります^^;
人が立って歩ける間歩の横道にも複数の間歩があります。
鉱脈を探って堀り進めた跡です。
残っている壁の凹凸ひとつひとつが、当時鉱山の男性たちがノミで削った跡です。それがそのまま残っています。
真ん中の大きいふくらみが気になる
排水設備も
地下を掘っていると水との闘いもあったようです。
下に流したり、ポンプの仕組みで上に吸い上げて排水していたそうです。
まだまだ続く
一般見学者が見れるのはここまでです。
人の手で600mも岩山を掘るって、ただただすごい。
採掘の様子は絵図の記録でも
ここからは左手に折れ、新坑道からお帰りルートです。
どこかの鍾乳洞の帰りがこんな感じだったな・・・。
出口付近には資料が掲示されていて、今まで見たものについて解説されています。
たまたまガイドの方がいらした
絵図もあり当時の様子がうかがえます。
この絵は掘っている人の元へ新鮮な空気を送っているとのこと。
これもだんだん改良されて、ハーブのような香りと一緒に空気を送るようになったそうです。
今も昔も「香り」の効果って利用されてたんですね。
堀子は炭鉱一家のご子息
当時、銀山は神聖な場所とされていて女性は入れなかったそうです。
女性は外の捨て場から銀の原石が混じった石を拾って、買い取ってもらっていたとか。
しかも男性の寿命は30歳程度。短い!!
30を迎えられたらお頭付きの鯛でお祝いしていたそうです。
出てからも魅力が
風の香りに使ったアオキ
ただ、石見銀山での労働は他の炭鉱の過酷な労働環境とは違い、優遇されていたらしいです。
亡くなると遺族年金のようなものが生涯出たとか。
「島根県」を強調してます
外にはお土産屋さんもありました。
小学生のお土産に勧めているのはなぜだろう
不思議な香る石が不思議でした。
石が本当にいい香りに匂います。
見た目より重い
実際の銀の鉱石を持つことができるコーナーもあって、持ってみました。
見た目より重く、密に詰まっている感じでした。
光っている部分があったのですがそこは銀ではなく、黒いところがむしろ銀だそうです(酸化して黒くなってる)。
鉱山の神様もいらします
時間があれば登りたかった
住居跡
銀山で採掘していた一家の住居がひしめき合っていた場所です。
当時住んでいた土台の石垣がそのまま残っています。
ここから温泉津町側の集落跡まで行けるそうですが、こちらから行くとほぼ100%迷って辿り着けないそうです。怖い。
石見銀山にはこうした当時の採掘跡や住居跡が、そのまま手付かずで残っています。
これが世界遺産たる所以なのだと感じました。
五百羅漢
銀山からレンタサイクルを返す途中、「五百羅漢」という看板を見つけたので行ってみました。
石見銀山に訪れるまで知らなかったのですが、この五百羅漢も実は世界遺産だったんですね^^;
時間がなく入らなかったのですが、ここもぜひ入りたかった!!
市街地へ
ここから市街地
大森バス停から大森代官所跡までは市街地になっています。
町中にも色々と気になるものが…。
静かである
めだかの学校
いい味出してる郵便局
軒を連ねる
理容遺産って初めて出会った
そんな気になる建物たちを見ながら歩くと公開住宅兼カフェが。
紋が素敵
手書きメニューって美味しく見えませんか?
こちらの「熊谷家住宅」に併設しているカフェはごはんものがなく見送りました。
時間がなくてもごはんは食べたい我々。
無事にごはんにありつけました。
ケチャップライスが美味しかったです。
石見銀山の入り口から各地へ
バス停近くの碑
西南戦争ともゆかりがあり、戦死した方々への紀念碑が建てられていました。
広島行きもあるのか!
仁万駅へ戻るのはこちらのバス停です。
大田市にも行けます。
広島駅新幹線口とつながっていたとは…。便は少なそうですが便利。
次は使おう(あるのかな?)。
超ローカルネタ
バスの待合には地元の小学生が作成したクイズがありました。
難問揃いです。
答えは猫の後に。
仁万駅近くのミケさん
きれいな錦ですね
どーん
答えはこちらです。もちろん分からなかったです。
当時の痕跡が残る世界遺産石見銀山は「地味だけどかっこいい!」そんな場所でした。