いつか場所を選ばず好きなところで暮らしたいと、まずは副業として始めたメディカル翻訳(主に臨床試験)。
まだまだ副業だけで暮らせるほどではないですが、どのように受注できるようになったかや、単価の実際について参考情報として記載しています。
どうやって翻訳の仕事を始めたか
ロンドンまた行きたい翻訳の仕事を得るには大きく3つのタイプがあります。
- 翻訳会社のトライアルを受けて登録翻訳者になる
- アメリア、クラウドワークス、ランサーズなどの仕事マッチサービスを利用する
- 企業の翻訳部門に就職する
多くの場合、①か②のタイプで翻訳の仕事を得ていることが多いと思います。今回私は①のパターンで登録翻訳者となりました。
翻訳会社はたいてい定期的にトライアルを開催していて、それに合格すると翻訳者としてその会社に登録され、お仕事をいただけるようになります。
私の場合は登録前に面談があり、どのくらいのペースで業務ができるかの確認や、単価のお話がありました。
翻訳トライアルの前に、翻訳の基礎を学ぶため、フェローアカデミーやサンフレアアカデミーなどが主催している翻訳講座を受けました。
基礎講座、メディカル翻訳などの講座があり、翻訳会社が実施する講座では受講の添削結果で登録してもらえるパターンもあります。
ちなみに私は翻訳界隈では有名なアメリアには登録していません。
フェローアカデミーを受講すると入会費が無料になったり年会費が初年度無料になったりするのですが(今はどうか分かりませんが…)、悩んでいるうちにトライアルに合格したので、今のところ仕事を得るために登録する必要がなくなり、登録せずにいます。
ぶっちゃけどのくらい稼げるの?
単価を引き上げたい一番の関心はここだと思います。私の場合、臨床開発モニターなど経験から医薬系のバックグラウンドがあるとはいえ、メディカル翻訳は未経験。
開始時の単価は「英→日」で1単語6.5円でした。A4用紙1枚に300~400単語の文章があるとして、ざっくり1ページあたり1,950~2,600円です。
どうでしょう?思ったより安くないですか?
しかも、メディカル翻訳では診療ガイドラインの用語に合わせたり、適切な医学用語を検索したり、クライアントで使用している用語に合わせたりと、単なる翻訳以外のところで時間がかかります。
最初は慣れていないことや、気になって何度も見直しをすることで、時給に換算すると1,000円を切ることもありました。
今では少し割り切って時給1,000円を切らないように調整しています(直近では時給1,500円くらいを意識しています)。
会社勤めの時給換算と比べたら会社勤めの方がはるかに割がいいです。もちろん処理能力を高めることができればよいのですが、それでも限界があります。
副業でフルに稼働できない後ろめたさはありますが、継続的にご依頼をいただけているということは一定の評価をいただけているのではないかなと思うこともあり、今後一年程度をめどに単価交渉をしていきたいと考えています。
他の翻訳会社に登録すると単価を上げやすいようです。お給料を上げるなら転職が手っ取り早いのと一緒ですね。
メディカル翻訳は大変?
仕事後に翻訳の時間を作るのもちょっと大変私はメディカル翻訳、しかも臨床試験関係の文書しか翻訳したことがないので、他の翻訳との大変さとの比較はできません。
ただ、やはり大変だなあとは思います。
とにかく調べものが多いです。疾患や治療の背景知識がないと訳せないような内容もあり、特に統計関係の内容は苦手で、調べてもよく分からず前例や関連文書の記載に頼ることも多々あります。
ただ、「これうまく訳せたかも」という翻訳ができたり、最新の科学的知見に触れられることは、大変さの中で感じることができるプラスの側面です。次々と訳しているとけっこう内容は忘れていってしまいますが。単語や疾患・診療の知識は少しずつ蓄積されている気がします。
その他、Wordを使いこなせることや、翻訳ツール(CAT:Computer Assisted Translation)を抵抗なく使えることも作業時間に影響します。効率よく稼ぐには、こういった周辺技術も日々学ぶ必要があります。
将来、海外含め場所を選ばず愛猫と暮らせるようにコツコツ精進していきます。
写真1枚目:ロンドンのSuica的なオイスターカード
写真2枚目:ロンドンの公園でリスがよじ登ってきた
写真3枚目:マイル貯めてJALファーストクラスの夢を叶えたイキり金髪
