ポルトガルの首都リスボンで、人生初のスリに遭いました。
知らぬ間に財布をまるっと持って行かれ、 一緒に入っていたパスポートも失いました。
けっこう大変なことになったので、これから海外旅行に行く人には是非読んでいただければと思います。
スリに遭った場所と時間帯・その時の状況
この時か?
場所はリスボン市内のフィゲイラ広場~リスボン大聖堂の間です。
時間帯は13:30~14:00過ぎくらいでした。
広場近くのホテルを出てリスボン大聖堂に向かう間にやられていました。
いつもリュックで外に出るときは前に抱えるか、後ろに背負う時はお財布をジャケットのポケットに入れていました。
ただこの時、いつもは前に抱えているリュックをお財布を入れたまま背負ってしまっていたのです。
お財布をリュックに入れるときも中のPCケース(重い)とチェーンでつないでいたのですが、チェーンは外されていました。
立ち止まったのは信号待ちと、ほんの数秒写真を撮っていたときくらい。
その隙に、一切何の気配も感じずに盗られていました。
それともこの時??
気付いたのは大聖堂前。
で主人が飲み物(憧れのモヒート)を買うと言って売店の方に行き、じゃあこちらも何かと財布を出そうとしたらチェーンの先に財布がないことに気付きました。
リュックの中には1.5Lのペットボトルや手帳、カメラも入っていてけっこうごちゃごちゃしていたのですが、見事に財布だけない。
しかも最悪なことにパスポート収納一体型の財布だったので、パスポートも失ってしまったのです。
おまけにクレジットカード、マイレージカード、免許証も入っていました。
しかも少し前にリュックをホテルの部屋に置いて行ったときに、部屋にセキュリティボックスがなかったので財布に移し替えた現金(400USD)がそのまま財布に…(これがけっこう痛い)。
ユーロはまだ100弱残っていました。
こうして一文無しになったわけですが、クレカがないのでキャッシングで引き出すこともできない。
そんな窮地に立たされました。
主人と2人旅だったのが本当に幸いです。
スリ被害にあったらまずすること
大切なのは以下の3つです。
- クレジットカードの利用停止
- 警察への盗難届
- 大使館へパスポート盗難の連絡
クレカもパスポートも一緒に入れいる場合はあまりないかもしれませんが、こんな大変なことになるので反面教師として頂ければと思います。
「パスポート入りの財布がない」という現実を受け入れた後、すぐにツーリストポリスへ行きました。
ホテルの方も心配してくれ、ツーリストポリスの場所を教えてくれたりありがたかったです。
「スリは現金だけ抜いてその辺に捨てるんですよ。現金以外が戻ってくることも多いです。」
と言ってくれて少し希望を持てたけど気休めだったのかもしれない。
リスボン市内にはツーリストオフィスが3つあるそうですが、一番近いRossio広場の西にある警察署へ行きました。
地図にないけどミュージアムの横
警察では「いつ?どこで?何が入ってた?」などの聴取があり、日本国内の住所やメールアドレスを入力して書類が出来上がり。
日本語で状況を回答するアンケートのような書類もあり、そちらはふくねこが聴取を受けている間に主人が書いてくれました。
パスポートも一緒に失ってしまったので大使館へも連絡。
アナウンスが何を言っているか分からなかったらお巡りさんがつないでくれ、日本語対応可能な方とお電話で状況を説明。
これからも旅が長いのでリスボンでパスポート再発行ということになりました。
(日本に帰るだけなら「帰国のための渡航書」を即日発行してくれます。)
この日(11月1日)はポルトガルの祝日なので大使館は休館。
明日以降来てくださいということでした。
陽気なポリスでした
お巡りさんが「明日は明日の風が吹く」とぎこちない日本語で言ってくれ、へこんでいたけど笑顔になれました。
海外からのクレジットカード停止
この旅に持っていたクレジットカードは楽天カードとイオンカード、そしてANAマイレージ一体型のみずほ銀行カードでした。
楽天とイオンはホテルの部屋の電話から連絡をして停止できました。
ところがみずほは音声案内でガイダンスに従い番号を押すも認識されず。
幸いみずほはあまり貯金残高がないので不正利用されてもダメージが少ないのでひとまず後回しに。
翌日、実家の母に連絡して代理で利用停止の申請をしてもらい、止めることができました。
短期の旅であれば帰国後に再発行したカードを受け取れば問題ないです。
帰国のための費用がない場合は、海外緊急キャッシングや、在ポルトガル日本大使館に相談できます。
ホテルからの電話代にドキドキしたけど、4.20€程度で済みました。
ちなみに電話はLINEアウトの有料分をチャージしておくと便利です!
ホテルの電話使わず初めからLINEアウトにすればよかった。
普通の電話はのように固定電話にかけられて海外から日本なら1分3円でかけられます。
LINEアウトfreeの方は広告を見て無料で1日5回かけられますが、3分だけなのでカードを止めるには時間が足りませんでした。
リスボンの在ポルトガル日本大使館へ
雨がやんでよかった
翌日、日本大使館へパスポートの再申請についてお伺いに。
日本大使館へは滞在先のRossio駅付近から歩いて行けました。
メトロのMarquês de Pombalの近く
入口が分かりづらいのですが、赤いマークの銀行の横から建物に入った6階が日本大使館です。
ひょっこり表札
日本の国旗!
が、直接入ることはできず0階で入館カードを発行してもらう必要があります。
その時にパスポートを求められるのですが、パスポートを盗られていて免許証もないので身分を証明できず。
とりあえず主人のパスポートを見せたら発行してもらえました。
コピーは持っていたのでコピーでもいけたかもしれません。
パスポート再発行の手続き
緑の入館証がないと入れません
大使館への入館は厳重でした。
荷物はほぼ全部預け、携帯などの電子機器やカメラは持ち込み不可。
空港にあるようなセキュリティチェックでゲートを通り、金属探知機でチェック。
その後ようやく窓口で大使館の方とお話しできました。
久々の日本語の会話!(主人以外との)
ここ3年リスボンではスリがものすごく増えているそうです。
3日に1回は日本人のスリ被害があるとのことでした。
特に市電はスリの巣窟とのこと。
乗るたびに毎回誰かしらスられているそうです。
お話を聞いて手続きに必要な以下の書類を提出し、再申請の準備を進めました。
- 紛失・盗難届
- 再申請届(紛失・盗難用)
- 誓約書(後日戸籍謄本を送りますというもの)
- パスポート用証明写真2枚
写真は一応持っていたものの、SIMを買う時に使ったりArrivalビザ取得で使ったりで残り1枚になってしまっていたのです。
マルケス駅に写真を撮れる場所がありそこで撮ってきました。
誓約書はパスポートの再発行にあたり戸籍謄本が必要なのですが、送ってもらうと時間がかかるのでコピーで手続きを進め、後日原本を必ず提出しますというもの。
コピーは写真をEメールで送信することでもOKでした。
ただタイミングが悪いことに11月3日から日本は3連休。
本籍のある主人の実家にお願いし、週明けの11月6日(月)に写真を送ってもらうことに。
ポルトガル時間で月曜日の朝にメールが届いていれば夕方には完成するとのことで、それまでリスボンに滞在することになりました。
ちなみにパスポートの料金は10年用が131€、5年用が90€。
見つかった場合には申請せず申請破棄も大丈夫とのことでした。
海外緊急再発行カード作成
そして困るのがこれからのお金のこと。
帰国するだけなら主人も居るおかげでお金もそれほど必要ないのですが、まだ旅は折り返し地点。
現地での食事や消耗品の買い物にクレジットカードが必要です。
初めて知ったのですが、楽天カードには「海外緊急再申請カード」というものがあり、海外に居る間だけ使える臨時カードを発行できるのです。
これだ!
クレジットカードの停止をしたときの日本の楽天カード窓口に再度問い合わせたら、リスボンにマスターカードの電話窓口があるのでそちらにかけてくださいと。
フリーダイヤルなのでスマホからだとかけられず。
滞在先のホステルで電話をお願いしたらスマホしか借りられずやはりつながらない。
公衆電話からはかけられましたが、そのリスボンの番号にかけでも音声ガイダンスで英語しか選べない。
「日本語可」って書いてあったのにー。
公衆電話は向こうの音が最大まで上げても小さくて聞こえづらかったのもあり、 公衆電話は断念しました。
ちなみにフリーダイヤルなら2セント入れればかけられて、お金は戻ってきます。
らちが明かないので日本の楽天カードの窓口に再度問い合わせ。
すると日本からでもこの電話で対応できますとのこと。
希望の光が!!
昨日電話に出た人はポルトガル支店の電話番号でそこにかけてくださいということしか教えてくれなかったのに。
日本時間の深夜だったから眠かったのかもしれません。
その電話で手続きをしてもらい。現地のマスターカードからの連絡待ちとなりました。
どうか手元にカードが届きますように。
追記:
マスターカードから電話があり、リスボンの場合4日後に到着ということでした。
ただICタイプではなく磁気カード。
PINコードが無くスワイプのみ、キャッシング不可のカードだそう。
使い道は限られますが、少し気持ちに余裕ができました。
VISAだとIC入りで発行できる場合もあるようなので、リスボンでは難しいかもしれませんが発行を検討中です。
→VISAカードとして持ってきていたイオンカードは海外で緊急カードが発行できずでした…。
旅行に持っていくべきVISAカード2選
海外旅行保険が充実していて無料で持てるおすすめのVISAカードはこちら。
三井住友VISAクラシックカードAは通常1500円(税別)の年会費ですが、初年度は無料。
さらに条件を満たすことで翌年以降も無料になります。
さらに充実しているのは三井住友VISAゴールドカード。
こちらは年会費10,000円(税別)ですが、「WEB明細書」と「マイ・ペイすりぼ」で年会費が4000円(税別)になり、家族カードは無料です。
VISAゴールドカードなので空港のカードラウンジも無料で使えます。
※リボ払いは手数料と年利がかかりますが、リボ払いの設定額を高くしておけばリボ払いにならないという裏ワザを使えばいいと気付きました。
エポスカードは無料ですし、持っていると便利なカードです。
スリに遭わない・被害を最小限にするために
今回、スリがいかに巧妙かを身をもって体験しました。
再三言われていることですが、スリに遭わない・もし遭った場合被害を最小限に抑えるために取っておく対策を改めてまとめてみました。
- 貴重品の入ったリュックは後ろに背負わない
- 貴重品がある場合はカバンを前に
- ショルダーバッグはチャックの口を押さえておく
- 写真を撮るとき、立ち止まるときは周囲に気を配る
- 2人以上なら交代で撮り、他方が見張る
- 大きい金額を持ち歩くときは衣類の内側に
- クレジットカードは分散させる(盗られてもまだ使えるカードがあるように)
- お財布をカバンに入れるときは届きにくい場所に
ここまでしても盗られるときは盗られます。
なぜならカバンの底をくり抜いて盗られることもあるから。
絶対はありませんが、対策することでリスクは減らせる可能性が高いです。
リスボンに限ったことではないかと思いますが、プロのスリはほんっとうに巧妙です!
他の方のブログを読んだり話を聞くと、同じようにまったく気づかない間に盗られたという声が多くあります。
どうか、どうか同じ被害に遭う人が減りますように!!!
海外旅行(特に長期)に持って行くべきもの、置いて行くべきもの
最後に、「クレカ・免許証・キャッシュカード入りの財布を失ったうえにパスポートを再申請」という長期旅において最悪の事態をしでかしたしまった立場から、特に長期の海外旅行に持っていくものについてメモ程度にまとめました。
- パスポートのコピー:盗難時に大活躍。ニセ警官対策にもなります。
- 証明写真:いざという時の何かの申請に必要。
- クレジットカード:ただし保管場所は分散させて。
- 戸籍謄本のコピー:写真保存でも可。パスポート再申請のときにあると便利。
- 日本の銀行キャッシュカード:クレジットカードで何とかなるのでいらない(帰国後に必要かと思って持ってきていた)。
- 日本の免許証:運転する予定がなければ要らない。
- 通帳:当然使えないし要らない。
実は主人が以前海外でお財布を失くしたことがあり、不要なカードは置いて行った方がいいということで、今回カード類を絞って持ってきていました。
確かにいつも日本で持っているお財布だったら死ぬほど面倒だったことでしょう…。
海外旅行保険の携行品保証には「財布本体」は該当するものの、クレカはもちろん現金は保証対象外です。
お財布代だけでも帰国後に申請しようと思います!
(→1万7千円くらい保険で返ってきました。)
スリ撲滅!!
スリにあってからのリスボン滞在中、自責の念でいっぱいでストレスのせいか顔の皮膚が荒れて痒くなり赤くかぶれてしまいました( ;∀;)
スリが憎い。
対策をして奴らがスリをできないような世界にしたいと本気で思います。
でも被害に遭う人が減ったらスリの仕事がなくなって今度は凶悪犯罪が増えるんでしょうか。
海外に行く方は本当にスリ、置き引きにご注意ください!!
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