ドローンを飛ばしたいと思った時に気になり始めるのが『資格』。
持っていると自分のスキルを証明できるため、仕事に有利だったり、国交省への飛行申請が簡略できるなどの理由で取得を考える方もいると思います。
そんな需要にこたえるために最近増えているのがドローンスクール。
そしてもちろん料金もスクールを選ぶうえで重要です。
そこで今回、都内で比較的アクセスが良いドローンスクールの無料体験会に参加してみました。
初めてのドローン操縦もしっかり体験させていただきましたよ!
ドローンスクールジャパン東京中目黒校について
今回無料体験会に参加したのは「ドローンスクールジャパン東京中目黒校」。
ひとつ注意したいのが、実際にドローンを飛ばす飛行場があるのは中目黒ではなく江戸川区の船堀ということです。
都営新宿線の船堀駅から徒歩9分くらいの場所にあります。
スクールには無料駐車場(5台分)が完備されているので、車やバイク、自転車で来ても大丈夫です。
練習場は半屋内。
3面が壁、オープンになっている入口側の1面はビニールのカバーで防寒対策がされています。
入口はそのビニール面の右手の方にあります。
無料体験会は事前に申し込んであったので、当日こちらで受付。
窓が閉まっていますがドローン飛行の音を遮断するためなので、開けて声をかけて大丈夫です。
無料体験会の内容
無料体験会は主に以下の3つの内容で実施されました。
- スクールの特徴の紹介・案内
- シミュレーターでの操縦練習
- 実際のドローン操縦体験
所要時間は全体で2時間くらい。
説明や施設の案内だけでなく、実際に受けるのと同じようにドローンの操縦練習を体験させてもらえたのがすごく貴重でした。
ドローンスクールジャパン中目黒校の特徴
ということでまずはスクールの特徴について説明を受けました。
ポイントをざっくりまとめると次のような感じです。
- DPAの認定証が4日間で取得できる
- スクール料金は業界内で平均的
- 実技時間が多い
- 指導者1人に対し生徒は2名までと手厚い
- アフターサポートが無料で充実
DPAの認定証が4日間で取得できる
ドローン業界には大きく『JUIDA(日本UAS産業振興協議会)』と『DPA(ドローン操縦士協会)』の2つの協会、そして『DJI CAMP』『ドローン検定(無人航空従事者試験)』という検定があります。
国家資格は今のところありません。
ドローンスクールジャパン(長いのでDSJと略しますね)ではDPAの認定資格が4日で取得できます。
JUIDAとDPAはそれぞれが認定証を発行しているのですが、DPAが発行する認定証はドローンの民間資格として最も有効とされている資格です。
国土交通省への飛行許可の申請(「飛行時間10時間以上」という条件があるそう)が必要な場合にも、DPAの認定証を提示することで申請がスムーズになります。
DSJ中目黒校では、基本的な操縦をマスターする「フライトコース(2日)」と、8の字旋回や赤外線の知識など産業用ドローンの操縦に必要な技術を学べる「ビジネスコース(2日)」の2コースがあり、両方を完了するとDPAの認定証が発行されます。
ビジネスコースは10時間以上のフライト実績がある方用のコースですが、フライトコースを受講することで飛行時間が10時間未満でもビジネスコースを受講できます。
スクール料金は業界内で平均的
ドローンスクールの料金相場はだいたい25万~50万程度。
DPAでは指導内容と料金を協会が定めていて、スクールの質と料金はどこも一定の水準で講習が行われています。
JUIDAでは特にそういった取り決めはなく、スクールごとに指導内容や料金を設定できるため金額に見合う内容かを自分で見極めたいところ。
DPAに加盟しているDSJ中目黒校の場合は、フライトコースが12万円、ビジネスコースが20万円です。
つまり、DPAの認定資格を取るにはフライトコース+ビジネスコースで合計32万円(税抜)かかります。
なお、JUIDAもDPAも資格申請には別途費用がかかります。
JUIDAは年会費5,000円と操縦技能証明書20,000円(税別)、安全運行管理者証明書15,000円(税別)を払う必要があり、スクールの他に43,500円かかります。
DPAは入会金12,000円(税込)のみ。
スクール料金だけでなくこの辺りも頭に入れておいた方が良さそうですね。
実技時間が多い
さらにDPAのスクールの特徴として、「実技時間が多く確保されている」というメリットがあります。
DPAでは講習の中で実技に15時間ほど確保していますが、JUIDAは座学メインで知識を付けられるものの実技として実際にプロポを持って操縦する時間は1~2時間(スクールによって異なる)。
無料体験会で実際にドローンを操縦してみたところ正直1~2時間プロポを操作してみたところでは満足に操縦できるようにならないと思えたので、私のように実技に不安がある人は実技時間が長く設定されているスクールを選んだ方がいいと思います。
スクールにはフライトシミュレーターもあり、体験会でもシミュレーターでコントローラーの感触に指を慣らしてから20分くらい実際に飛ばす操作に入りました。
このシミュレーターは実際のスクール受講の際空き時間に自由に使えます。
そしていよいよドローンを飛ばしたのですが…これが難しく頭と指とドローンの動きがこんがらがってきます。
機体はDJI社製の組み立て式の機体でシンプル。
その分操縦で安定させなければならないので技術が必要です。
ちなみにコントローラーは生徒用と教官用があり、壁にぶつかりそうになったり墜落しそうになってもいざという時はちゃんとコントロールしてもらえるのでご安心を。
自動車の教習車みたいな感じです。
私も幾度どなく壁への衝突、墜落を救っていただきました。
指導員の方によると「頭で考えるより、実際に動かしてみた時の動作で操縦する」のがコツだそうですよ。
指導員1名に対し生徒は2名までと手厚い
DPA加盟スクールでは講習の中でドローンをたくさん操縦できることが分かりましたが、それ以外にも特長があります。
それは指導者1人に対する生徒の数。
DPAでは協会としてインストラクター1名に対し生徒は最大3名までと決められているそうです。
DSJ東京中目黒校ではインストラクター1名に対し生徒を最大2名までにしているとのこと。
空き時間にシミュレーターを使えることを考えるとほぼマンツーマンで指導してもらえます。
ちなみにこのポスターの美女はなんとDSJ中目黒校のインストラクターさんです!
アフターサービスが無料で充実
気になる「ドローンスクールで資格を取った後」についても質問してみました。
DSJ東京中目黒校では資格取得後も飛行場を利用できます。
さらにこちらのスクール卒業者限定でSORAeMON(そらえもん)というお仕事紹介マッチングアプリ登録できます。
これはドローン関係専門の仕事マッチングアプリで、個人で営業する必要なくドローンの仕事を受託できるアプリで、初めてドローンビジネスを始めるときにお仕事を探せます。
また、ドローンをレンタルしたい場合もレンタル会社と提携しているため、かなりお得にドローンをレンタルできるとのことでした。
高価なドローンを初めて買うのは不安ですし、買っていきなり壊したら悲し過ぎますよね。一度レンタルで試しに使ってみるのはありだなと思います。
もちろんドローン購入に関する相談も気軽にどうぞとおっしゃってくださいました。
DSJ東京中目黒校への入学のタイミング
DSJ東京中目黒校は年中無休でいつでもコースを始められます。
スクールによっては一定の定員に達したら開始ということも多いですが、DSJ東京中目黒校では自分の都合に合わせていつでもスタートできるとのことでした。
資格って取ろうと決めたときが一番モチベーションが高いので、すぐに行動に移せるのがいいなと思います。
なお、練習場は夏場けっこう暑くなるとのことですが(多分どこもそうですね)、ウォーターサーバーに冷蔵庫もあり自由に利用できます。
まとめ
農業分野に加え、老朽化した橋や道路のチェック、マンションの外壁調査、太陽光パネルの破損チェック、山岳遭難者の発見など人間の目が届きにくい場所で活躍する幅が広がっているドローン。
ドローンパイロットの需要も年々高まっていくことが当然のごとく予測されます。
その時に「安全に飛ばせる」ことを示す資格を持っていることは強みになりますよね。
もちろんドローンのAIもどんどん進化して操縦も簡単になって行くと思いますが、それでも自分が仕事を依頼する側だったら実際のところ資格を持っている方に依頼するよなあ…と思うのです。
とはいえ数十万するドローンスクール。
実技時間と料金に納得のいくスクールを選ばれることをおすすめします。